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[2015.03.27]

東西の区分けだけでは単純に見えない食文化―ご当地風習16新聞共同調査―

新聞広告の広告効果測定を主目的とした新聞社共通の調査プラットフォーム「J-MONITOR(ジェイ・モニター)」は、2011年に首都圏と近畿圏の2エリアで調査開始以降、参加新聞社、調査エリアが拡大してまいりました。2014年には北海道から福岡県まで全国に渡り参加新聞社・調査エリアが拡大したこともあり、新聞広告共通調査プラットフォーム「J-MONITOR(ジェイ・モニター)」に参加する16新聞(朝日新聞、産経新聞、毎日新聞、読売新聞、北海道新聞、河北新報、東京新聞、静岡新聞、中日新聞、京都新聞、神戸新聞、中国新聞、西日本新聞、サンケイスポーツ、スポーツ報知、日刊スポーツ)は、各紙の読者モニターを対象に料理や習慣に関して共同調査を行い、地域ごとの風習の違いの有無について調べました。

カレーライスや肉じゃがの肉は東西で異なる

まず今回の調査では、料理に使う「肉」の種類について聞きました。回答者には「肉じゃが」や「カレーライス」「しゃぶしゃぶ」といった10種類の肉を使った様々な料理を提示し、どの肉を使うのかについてあらかじめ設けた選択肢の中から回答してもらいました。選択肢は牛肉・豚肉・鶏肉・羊肉のほかに、「その他の肉」、「この料理では肉は使わない」といったものも設け、地域による違いを調べられるように設計しています。
 その結果、「肉じゃが」「カレーライス」では、静岡県以東のエリアでは豚肉を使うという回答が、他の肉を大きく上回りました。中京圏では豚肉と牛肉の比率が拮抗し、近畿圏以西のエリアでは牛肉が豚肉を上回るという結果になり、日本の東西で肉をめぐる食文化の違いが明らかになりました。
 また、「ハヤシライス」や「バーベキュー」では全国どのエリアでも牛肉が、「やきそば」では豚肉が、他の肉を挙げる回答を上回り、料理によっては全国的に変わらない傾向も伺えました。

東西の嗜好違いでは単純化できない「しゃぶしゃぶ」の肉

「しゃぶしゃぶ」に使う肉では、首都圏・中京圏・近畿圏では、牛肉が豚肉を上回る結果(首都圏:牛肉=50.5%、豚肉=31.7%、中京圏:牛肉=47.9%、豚肉=38.8%、近畿圏:牛肉=47.5%、豚肉=42.2%)になりました。その一方で、その他のエリアでは豚肉が牛肉を上回ります(北海道:牛肉=29.0%、豚肉=45.0%、宮城県:牛肉=37.4%、豚肉=47.9%、静岡県:牛肉=29.7%、豚肉=45.1%、広島県:牛肉=35.6%、豚肉=51.3%、福岡県:牛肉=34.8%、豚肉=52.6%)。また、北海道では羊肉が3位に入るとともに、羊肉を挙げる人の比率が高く(北海道=15.7%、北海道以外のエリア=0.6%)、他のエリアと異なる嗜好が伺えます。

地域の違いを反映する「お雑煮」の肉

また、調査では「お雑煮」についても聞きました。その結果、東日本エリアでは「鶏肉」を利用するとの回答が5割以上となりました。この比率は西に移るほど低下する傾向があり、静岡県(46.9%)、中京圏(32.1%)、近畿圏(25.5%)、広島県(37.2%)では鶏肉を使うとの回答比率は5割を下回ります。しかし、福岡県(67.6%)では再び5割以上が鶏肉を使うと回答しており、単に東西では分けられない食文化の違いを伺えます。 また、お雑煮について「肉は使わない」の回答比率について調べたところ北海道(4.9%)、宮城県(13.3%)、首都圏(16.7%)ですが、静岡県(35.4%)、中京圏(51.2%)、近畿圏(56.3%)、広島県(41.4%)と多くなるのが特徴です。しかし、福岡県(21.7%)では「肉を使わない」の比率が下がり、お雑煮に肉を使うかどうかについても、単純に東西では分けられない嗜好の違いが伺えます。

「1番目に好きな麺」として回答が多い「ラーメン」、「うどん」

今回の調査では「麺」についても聞きました。調査では12種類の麺をあげ、回答者に好きな麺を1番目~5番目と順位付けをしながら回答してもらいました。
 その結果、北海道、宮城県、首都圏、静岡県、中京圏、広島県では1番目に好きとの回答が最も多かったのは「ラーメン(つけ麺など含む)」という結果になりました。ただし、近畿圏、福岡県では「うどん(鍋焼き、味噌煮込みなど含む)」が「1番目に好き」との回答が最も多いという結果になりました。

地域性も伺える麺の嗜好

調査では地域ごとの麺の嗜好も伺えました。中京圏では「きしめん」を「1番目に好き」と回答する人は他のエリアに比べて多く(中京圏=4.0%、中京圏以外のエリア=0.7%)、福岡県では「ちゃんぽん」を「1番目に好き」と回答する人が他のエリアよりも多い(福岡県=6.7%、福岡県以外のエリア=1.1%)ことも伺えました。これらのエリアでは、多くの人が「ラーメン」や「うどん」が「1番目に好き」と回答している点は他のエリアと共通しているのですが、より細かく分析すると、それぞれのエリア特有の嗜好があることが伺えます。
 広島県では「スパゲッティー(パスタ)」が1番目に好きな麺の回答で3位に入りました。広島県でパスタが1番目に好きな麺だと回答した人は、他のエリアと比べてもあまり違いはないのですが(広島県=12.0%、広島県以外のエリア=11.8%)、「そば(日本そば)」を挙げる人の比率が、他のエリアと比べて低いため、このような結果になりました。

クーポン券に映る地域性

クーポン券や割引券に対しても地域によってリアクションが異なるのではないか。今回の調査ではそのような仮説も検証することにしました。調査では「クーポン券についてあなたにあてはまるもの」との問いかけに、10の選択肢を用意し、複数回答してもらいました。
 その結果、中京圏、近畿圏では「近く使う予定がなくても、いつか将来使うために、とりあえず取っておく」との回答が最も多かった一方、その他のエリアでは「使う予定のあるもののみ取っておく」との回答が最も多い結果になりました。一方で、この質問では「誰と一緒でもクーポン券を使う」「1人のときのみクーポン券を使う」というクーポン券を使うシチュエーションに関する2つの項目についても聞いたところ、すべてのエリアで「誰と一緒でもクーポン券を使う」が「1人のときのみクーポン券を使う」を大きく上回る結果になり、クーポン券の使われる状況には、地域性はあまり関係ないことが伺えました。

2015年4月より参加紙・調査エリア拡大

2015年4月から、新聞広告共通調査プラットフォーム「J-MONITOR(ジェイ・モニター)」に、新たに新潟日報、信濃毎日新聞、山陽新聞の3紙の参加が決定しました。
 これにともない、参加紙は18社19紙*になります(東京新聞と中日新聞は中日新聞社発行)。調査エリアは、現在の首都圏、近畿圏、中京圏、北海道、宮城県、静岡県、広島県、福岡県に、新たに新潟県、長野県、岡山県が加わり、47都道府県中21都道府県で実施可能となります。
*サンケイスポーツは2015年3月をもって休止となります。

 

 

詳しい結果は、以下をご覧ください。(2015年3月26日付ニュースリリース)